属人化64.9%の組織で、生産性の可視化が19.8%にとどまる理由

人手不足を採用だけで補うと、属人化と生産性の可視化不足が残ります。546名調査では、業務の半分以上が特定の人に依存する企業が64.9%に対し、生産性を全社で可視化できる企業は19.8%でした。AI Operationsで人手不足を運営構造から解く論点を整理します。

japan-ai-operations-report-2026-spring

調査が示したこと

比較表|人への投資と、再現性ある運営の隔たり

論点

調査結果

運営上の読み方

人材の充足

十分に確保できている 17.2%

人手不足を例外でなく前提として設計する必要がある

投資と可視化

待遇 49.8%・研修 39.2%/全社可視化 19.8%

投資の効果を検証する物差しが弱い

再現性

半分超が属人化 64.9%/全社で仕組み化 20.7%

個人依存を業務の構造へ移し切れていない

出典:株式会社Mer「Japan AI Operations Report 2026 Spring」(日本企業の人材活用とAI Operationsに関する実態調査、2026年4月1日〜2日、n=546)。表中の数値は同調査から抜粋。

Merの考察

人材への投資は進むが、その効果を測る「可視化」が追いついていない。

具体例|営業見積の作成・承認を引き継げる業務にする

以下は特定の顧客事例ではなく、調査結果を実務に置き換えた架空の業務設計例です。案件が見積作成段階に入った時点で、顧客情報、過去の見積、承認済みの価格条件を参照し、AIが見積のたたき台と確認事項を作成します。価格例外や契約上のリスクだけを人が承認し、確定内容・差し戻し理由・処理時間を案件記録に残します。これなら、担当者の交代後も判断の根拠と立ち上がり期間を見直せます。

Merの読み解き|可視化は評価のためだけにあるのではない

可視化の役割は、個人を監視することではなく、どの業務で判断や待ち時間が詰まっているかを見つけ、ルールを更新することです。処理量、差し戻し率、後任が独力で完了できるまでの期間を同じ業務単位で追うと、待遇・研修・自動化のどこに投資すべきかを比較できます。

次に確認すること

重要業務で、担当者が変わっても残る判断基準、完了条件、引き継ぎデータが定義されているか。1人あたり生産性を部門と全社の両方で、どの指標・周期で確認するか決まっているか。待遇・研修・採用への投資が、処理量、品質、立ち上がり期間のどれに効いたかを測れているか。AI・自動化を先に入れるのでなく、例外を含む業務ルールを現場と更新できる責任者がいるか。

調査概要・出典

株式会社Mer「Japan AI Operations Report 2026 Spring」。調査名称「日本企業の人材活用とAI Operationsに関する実態調査」。IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®」の企画によるインターネット調査。2026年4月1日〜2日実施。従業員100名以上の企業で、業務プロセスや運営改善・人材管理に携わる責任者・担当者546名。本ページの解釈はMerの見解です。

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