RevOpsの認知と期待の間で、収益部門の設計が止まっている

年間売上5億円以上の企業の経営層・事業責任者510名への調査です。RevOpsの理解、導入、部門間データ連携、AI活用への関心から、収益オペレーションを動かすための設計条件を読み解きます。

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調査が示したこと

RevOpsを「意味まで詳しく知っている」回答者は30.6%でした。すでに導入している企業は23.9%、導入を検討・計画中または今後検討したい企業は合計40.0%です。部門間のデータ連携を十分にできている割合は、営業・マーケティング18.0%、営業・カスタマーサクセス/サポート14.7%、マーケティング・カスタマーサクセス/サポート18.8%にとどまります。AIを活用したRevOpsの高度化に「非常に」または「ある程度」興味がある割合は66.6%でした。導入を検討する205名が挙げた課題では、人材・スキルの確保56.6%、導入コスト41.0%、既存組織の変更への抵抗33.7%が上位です。関心や導入意向がある一方、部門をまたぐ運営の土台づくりが課題として残っています。

Merの考察

RevOpsを意味まで詳しく知る回答者は30.6%である一方、AIを活用したRevOpsの高度化に興味を示す割合は66.6%でした。しかし、営業・マーケティング・カスタマーサクセスの各組み合わせで、データ連携を十分にできている企業は2割未満です。期待は先行しているのに、日々の収益オペレーションを同じ情報で動かす土台が追いついていない状態です。

「ある程度連携できている」という回答は、同じ顧客像や商談の状態を部門横断で使えていることを意味しません。どの情報が正本か、いつ更新するか、次の担当者に何を渡すかが決まっていなければ、連携は個人間の調整で止まります。その状態でAIやダッシュボードを増やすと、見える数字は増えても、判断と行動はそろいません。

Merは、最初に一つの収益プロセスを選び、需要創出から商談、受注後までの顧客状態と受け渡しを可視化します。各状態で必要なデータ、更新者、次の判断、例外時の扱いを決め、会議でそのデータを使うところまでつなげます。RevOpsは新しい部署名ではなく、部門をまたいだ判断を再現するための運営設計です。

導入を検討する205名では、人材・スキルの確保56.6%、導入コスト41.0%、既存組織の変更への抵抗33.7%が課題として挙がりました。これはツール選定の難しさだけではありません。共通データを使うために、部門ごとの役割、更新責任、会議での判断を変える必要があることを示しています。

Merは、全社横断の改革を最初の到達点にしません。まず一つの顧客接点を選び、引き渡しで失われる情報、重複する入力、判断が遅れる箇所を特定します。その状態とデータの責任を共通化してから、必要な自動化やAIを接続します。RevOpsは、部門の名称ではなく、収益判断を再現する運営の型です。

次に確認すること

営業、マーケティング、カスタマーサクセスで、顧客・商談・活動データの定義と更新責任が一致しているか。部門間の引き継ぎで、同じ情報を転記・照合せずに参照できるか。データの重複・欠損・鮮度を、どの指標で点検し、誰が修正するか決めているか。収益率、CAC、売上成長率などのKPIを、どの会議で確認し、どの業務改善に結びつけるか定めているか。AI活用は、予測・分析・提案のどこから始め、成果とリスクをどう検証するかを明確にしているか。

調査概要・出典

株式会社Mer「Japan RevOps Report 2025 Summer」。2025年5月21日〜26日実施。年間売上5億円以上の企業に所属する経営層(社長・役員クラス)および事業責任者層(本部長クラス)510名を対象に、RevOpsの認知・導入状況、部門間のデータ連携、AI活用への関心などを調べたインターネット調査です。調査機関は株式会社IDEATECH。本ページの解釈はMerの見解です。

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